「疑問に思うとき、顔が右に傾く」
 言われてはっとして頭を真っ直ぐに戻した。
 そんな会話を聞いていた蒼兄たちは呆気に取られていたのは最初だけで、今ではクスクスと笑いながらこちらを見ている。
「ほかには?」
「秋兄って、海斗くんのお兄さん……? それなら、ツカサの――」
「秋兄は俺の従兄」
 そうだよね……。
 でも、どうして私はその人と知り合いなのだろう……。
「……同じ学校の人? 先輩なのかな?」
「同校卒業生だけど、秋兄は御園生さんのふたつ上」
 蒼兄よりも年上……?
 不思議に思っていると、蒼兄が補足してくれた。