光のもとでⅠ

「朝食べたものと同じものよ。ご飯は次に起きたときにしましょう」
 口にした桃はとても甘かった。
「美味しい……」
 自然と口もとが綻ぶ。
 五切れも食べるとお腹はいっぱいになり、薬を飲んで横になった。
「起きる頃にご家族が来るわ」
「はい」
 色々と考えて眠れないかもしれない。
 そう思ったのに、身体を横にするだけで自然と睡魔が訪れた。
 検査を受けたからだろうか。
 少し疲れた……。
 中断した検査はまた後日やらなくてはいけないのだろうか。