「消えちゃいたい……」
「翠っ!?」
「こんなことになるくらいなら――私……」
 こんなこと望んでなかったのにっ。
「湊先生や秋斗さんたちものすごく仲が良くて……ツカサとだって仲が良かったのに、どうしてこんな――私が、私がっっっ」
「御園生さん、落ち着きなさいっっっ」
「もう……やだ――」
 両耳を塞いで蹲る。
 自宅にいれば良かった。
 そしたら、私が人を傷つけている事実が残ったとしても、その人たちの仲に亀裂が生じることはなかっただろう。
 あのまま自宅にいたら衰弱死できたかもしれない。
 もういい、どうでもいい……。
 何もかも、どうでもいい――。