光のもとでⅠ

「まずはさ、秋斗先輩に連絡してごらん。俺から桃華に連絡を入れるのはそれからでいいから」
「……うん」
 そうだよね、まずは秋斗さんに謝らなくてはいけない。
「消灯時間までには連絡するね」
「わかった、待ってる」
 頭をポンポンと二回叩かれる。
 "大丈夫だよ"の合図。
「明日、都合がわかったらそれに合わせて動くから。どんな予定でも入れちゃいなさい」
 明日で治療が打ち切られるから、それまでに……。
 お母さんも蒼兄もわかっているから、今はその気持ちに甘えてしまおう。
「いいのよ、甘えて……」
 お母さんが言うと、蒼兄も嬉しそうに笑った。