顔を上げると、司先輩がドア口に立っていた。
「あ……」
姿を目にしただけなのに涙が零れる。
「なんだよ、そんなにきつく言ってないだろっ!?」
「違……。先輩が目の前にいたから」
「……は?」
「とりあえず携帯」
と、携帯を取り上げられる。
「……翠、いくら機械音痴でもこれくらいはわかってろよ……。圏外じゃ携帯通じないから」
すごく呆れた声が頭に降ってくる。
「それくらいはわかってますっ」
これには反論せずにいられなかった。
「じゃ、なんで携帯を耳に当ててたんだよ」
訊かれて答えに詰まる。
「あ……」
姿を目にしただけなのに涙が零れる。
「なんだよ、そんなにきつく言ってないだろっ!?」
「違……。先輩が目の前にいたから」
「……は?」
「とりあえず携帯」
と、携帯を取り上げられる。
「……翠、いくら機械音痴でもこれくらいはわかってろよ……。圏外じゃ携帯通じないから」
すごく呆れた声が頭に降ってくる。
「それくらいはわかってますっ」
これには反論せずにいられなかった。
「じゃ、なんで携帯を耳に当ててたんだよ」
訊かれて答えに詰まる。