おば様は、以前お会いしたときからさして日も経っていないというのに、すごく痩せたように見えた。
 顔色も良くない。
「美波ちゃん、あなたの言うことはもっともだと思うわ。それでも、うちにはそうできない事情があるの」
 おば様が静かに口にした。
「どんな事情があるのか知りませんけど、子どもが具合悪いっていうのに仕事でずっと家を空けているは、息子と他人にすべて任せきりだは、私には全然理解ができませんっ。それに、今ここに留まっている理由も理解できないっ」
 美波と呼ばれる女性はひどく気が高ぶっているようだった。
「……美波さん、申し訳ないんですが、帰っていただけますか?」
「……本当によく出来た息子よね?」
 その言葉に蒼樹さんの顔つきが変わった。