先輩はまったく動じずにお茶を淹れ始めた。
もう、この人なんなんだろう……。
こっちは身体を起こしているのも息をするのもつらいというのに。
すると、ふわり、とハーブの香りが漂ってきた。
一瞬身をかまえる。しかし、不思議と吐き気は訪れなかった。
そんなことに意識を奪われていると、先輩はお茶を注いだカップを持ってソファへと移動していた。
「医者だって完璧なわけじゃない。どのくらい入院期間を要すかなんて入院する前からはわかるわけないだろ。それに、いつ退院できるかは基本患者のがんばりしだいだ。……まさかとは思うけど、翠はこのままがいいのか? だから病院へ行かない?」
腹が立って言葉が出てこなかった。
こんな状況、誰が望んでるというのか。
「俺は何もわからないけど、ただひとつだけわかっていることがある」
「何よ……」
「ここにいるよりは断然早くに回復が出来る場所。それが病院だ」
もう――みんなして病院病院ってうるさいっ。
もう、この人なんなんだろう……。
こっちは身体を起こしているのも息をするのもつらいというのに。
すると、ふわり、とハーブの香りが漂ってきた。
一瞬身をかまえる。しかし、不思議と吐き気は訪れなかった。
そんなことに意識を奪われていると、先輩はお茶を注いだカップを持ってソファへと移動していた。
「医者だって完璧なわけじゃない。どのくらい入院期間を要すかなんて入院する前からはわかるわけないだろ。それに、いつ退院できるかは基本患者のがんばりしだいだ。……まさかとは思うけど、翠はこのままがいいのか? だから病院へ行かない?」
腹が立って言葉が出てこなかった。
こんな状況、誰が望んでるというのか。
「俺は何もわからないけど、ただひとつだけわかっていることがある」
「何よ……」
「ここにいるよりは断然早くに回復が出来る場所。それが病院だ」
もう――みんなして病院病院ってうるさいっ。


