火曜日、いつもより三十分も早く起きて緊張しながらゆっくりと身支度を整えた。
 朝ご飯に唯兄が野菜のスープを作ってれ、マグカップに一杯しか飲むことはできなかったけれど、そのスープにはご飯も少し入っているし、須藤さんの指導でオリーブオイルも追加され、カロリーが少しでも多く摂れるように工夫されている。
「これ、サーモスの中にも同じのが入ってる。小まめに摂取してカロリー維持するようにね」
「ありがとう」
 私はお礼を言っただけなのに、唯兄に両頬を摘まれ引っ張られていてちょっと納得がいかない。
「いひゃい……」
「顔が強張ってるから緩めてあげようと思ってるんだ」
 そんな私と唯兄を見て、蒼兄とお母さんは始終笑っていた。
「十二時前には保健室で待っているから」
 お母さんに言われて送り出された。
 行きは蒼兄の車に乗って登校。