ダイニングへ行くと、テーブルの上にはお鍋が出ていた。
「夏だけど海鮮鍋! どう? 家族で鍋物ってなんだかとてもそれっぽいと思わない?」
嬉々として言うお母さんに、
「でもお父さんがいないね?」
私が言うと、その場がしんとした。
「翠葉、それは言っちゃだめ」
と、お母さんが口の前で人差し指を立て、
「父さんには四人で鍋したこと内緒だな」
と、蒼兄が頭を掻いた。
「何? 御園生家では鍋ってなんかあるの?」
唯兄に訊かれ、
「あのね、家族全員がそろわないとやらないっていう暗黙のルールがあるの」
私が答えると、その場に乾いた笑いが生まれた。
それは湿度ある空気をどこかカラカラとした軽いものへ変えてくれ、雰囲気事体が明るくなった。
「夏だけど海鮮鍋! どう? 家族で鍋物ってなんだかとてもそれっぽいと思わない?」
嬉々として言うお母さんに、
「でもお父さんがいないね?」
私が言うと、その場がしんとした。
「翠葉、それは言っちゃだめ」
と、お母さんが口の前で人差し指を立て、
「父さんには四人で鍋したこと内緒だな」
と、蒼兄が頭を掻いた。
「何? 御園生家では鍋ってなんかあるの?」
唯兄に訊かれ、
「あのね、家族全員がそろわないとやらないっていう暗黙のルールがあるの」
私が答えると、その場に乾いた笑いが生まれた。
それは湿度ある空気をどこかカラカラとした軽いものへ変えてくれ、雰囲気事体が明るくなった。


