「びっくりした?」
「びっくりした……。でも、嬉しい……。蒼兄の隣に桃華さんが立つと様になりそう」
 蒼兄の彼女さんが桃華さんというのは驚きはするものの、意外でもなんでもなくて、むしろしっくりとくる気がした。
 そんな話をしていると、
「何? なんの話?」
 と、唯兄が入ってきたけれど、
「唯にはまだ内緒」
 蒼兄はいじめっ子みたいな顔で答えた。