「お昼、お蕎麦かパスタにしようと思うんだけど、翠葉はどっちがいい?」
どっちにしてもあまり食べられないのだから、手のかからないほうがいい……。
「お蕎麦、かな」
「わかったわ。じゃ、茹でてくるわね」
と、いつものようにハキハキとした様子でお母さんは部屋を出ていった。
まるで昨日のことも何もなかったように接してくれる。
それは、私に気遣っているというよりは、お母さんが触れられたくないように思えた。
「リィ、栞さん特製の野菜スープなら飲めるでしょ?」
カラフルなスプーンとマグカップを両手に持つ唯兄に訊かれる。
「うん、大丈夫……」
「じゃ、それも用意するから」
と、唯兄も部屋から出ていった。
直後、蒼兄がベッドにパタリと突っ伏す。
心情は察します……。
「あんな嘘八百、どうしたら瞬時に出てくるんだか……」
「それも全然嘘っぽくないからすごいよね?」
私が答えると、
「唯がここにいてくれて良かったな」
蒼兄が突っ伏したまま笑った。
どっちにしてもあまり食べられないのだから、手のかからないほうがいい……。
「お蕎麦、かな」
「わかったわ。じゃ、茹でてくるわね」
と、いつものようにハキハキとした様子でお母さんは部屋を出ていった。
まるで昨日のことも何もなかったように接してくれる。
それは、私に気遣っているというよりは、お母さんが触れられたくないように思えた。
「リィ、栞さん特製の野菜スープなら飲めるでしょ?」
カラフルなスプーンとマグカップを両手に持つ唯兄に訊かれる。
「うん、大丈夫……」
「じゃ、それも用意するから」
と、唯兄も部屋から出ていった。
直後、蒼兄がベッドにパタリと突っ伏す。
心情は察します……。
「あんな嘘八百、どうしたら瞬時に出てくるんだか……」
「それも全然嘘っぽくないからすごいよね?」
私が答えると、
「唯がここにいてくれて良かったな」
蒼兄が突っ伏したまま笑った。


