「大丈夫みたいだな」
「そ、快諾もいいところよ。翠葉、良かったわね」
「ありがとうございます」
 と、頭を下げると、「やめなさい」と行動を制された。
「無暗に体勢変えないの。血圧に響く」
「はい……」
「そんなことですら、数値に響くのかっ!?」
 川岸先生が驚くと、
「じゃなかったらこんなに苦労してないわよ。ほら、あんたもとっとと担当クラスに行くっ」
 湊先生に追い出されるようにして川岸先生は保健室を出ていった。
「翠葉はテストのことだけ考えなさい。足を下げているのがつらいなら椅子の上に上がりこんでもいいから」
「はい」
 白いテーブルに着いて、筆記用具の準備をする。
 それから、肉厚な生地のハンドタオル。