「理美の言うとおりよ。千里、誰かがいなかったらなんて使っていい言葉じゃないでしょ。それに、私が五位転落したのは自分に力がなかったからほかならない。人のせいにするつもりなんてサラサラないわ」
「こんなやつ放っておいて行こうっ」
と、すぐさま理美ちゃんに手を引かれた。
けれども、頭の中にはサザナミくんの言葉がずっと響いたままだった。
『御園生さんがこの学校にいなかったら――』
きっとサザナミくんに悪気はない。
でも、その言葉は私にとって聞き流せる類の言葉ではなかった。
私がいなかったら――。
家族にはどんな生活があったのだろう……。
大きく変わるのはそこだけな気がした。
私がもしいなかったら、私はこの学校に来ることだってなかったのだ。
誰の記憶に残ることもない。
私という人間がひとりいなくなったところで、何かが滞ったり、誰かが困ることなど何ひとつない気がした。
「こんなやつ放っておいて行こうっ」
と、すぐさま理美ちゃんに手を引かれた。
けれども、頭の中にはサザナミくんの言葉がずっと響いたままだった。
『御園生さんがこの学校にいなかったら――』
きっとサザナミくんに悪気はない。
でも、その言葉は私にとって聞き流せる類の言葉ではなかった。
私がいなかったら――。
家族にはどんな生活があったのだろう……。
大きく変わるのはそこだけな気がした。
私がもしいなかったら、私はこの学校に来ることだってなかったのだ。
誰の記憶に残ることもない。
私という人間がひとりいなくなったところで、何かが滞ったり、誰かが困ることなど何ひとつない気がした。


