……俺はどうしたらいい?
「迷ってるなら翠葉のいる部屋に戻ってくれないか? あいつ、熟睡できる率が意外と低いんだ。下手すると、音じゃなくて部屋の温度や湿度が変わるだけでも起きる。人ひとりが部屋からいなくなるだけで熱量の関係上室温が変わるって知ってるか?」
またわけのわからないことを言いだした。
まるで一般常識を訊くかのように口にする。
決して見下してるとかそういう感じではなくて……。
「知ってます……」
「なら戻ってくれるとありがたいんだけど」
ただこの廊下を突っ切って玄関を出てしまえばいいだけなのに、それができない。
できないどころか、身体は来た廊下を戻り始めていた。
後ろから、「ありがとう」と声がかけられた。
そして、
「飲み物を持ってすぐに行くから」
と、言われた。
「迷ってるなら翠葉のいる部屋に戻ってくれないか? あいつ、熟睡できる率が意外と低いんだ。下手すると、音じゃなくて部屋の温度や湿度が変わるだけでも起きる。人ひとりが部屋からいなくなるだけで熱量の関係上室温が変わるって知ってるか?」
またわけのわからないことを言いだした。
まるで一般常識を訊くかのように口にする。
決して見下してるとかそういう感じではなくて……。
「知ってます……」
「なら戻ってくれるとありがたいんだけど」
ただこの廊下を突っ切って玄関を出てしまえばいいだけなのに、それができない。
できないどころか、身体は来た廊下を戻り始めていた。
後ろから、「ありがとう」と声がかけられた。
そして、
「飲み物を持ってすぐに行くから」
と、言われた。


