「すごく寂しいよねぇ……」
 最後は三人で翠葉を見やる。
「ごめん、なさい……。こういう相談も乗ってもらえるの?」
 どこまでも不安そうに訊いてくる翠葉に少し腹が立つ。
「「「「当たり前っ!」」」」
 どうやらそう思ったのは私だけではなかったようだ。
「だから、俺らの相談にも乗ってよ」
 と、海斗がタオルケットの上に乱れる翠葉の髪を一房とって引っ張る。
「乗れるものなら……」
 まだ不安そう、か……。
 こういう子なのよね……。
 きっとこういう環境自体が初めてで、誰かがお見舞いに来てくれることもなかったのだろう。
 ゴールデンウィークの一件を思い出すだけで虫唾が走る。
 翠葉、大丈夫よ?
 私たちは離れていかない。
 むしろ、翠葉にもっと歩み寄ってもらいたいの。
 どうしたら――どうしたらそれをこの子はわかってくれるのかしら……。