翠葉の言葉に皆が唖然とした。
 だって、普通年頃の男女が交えてする内容じゃない、わよね……?
 なのに、翠葉ときたら「みんな息してる?」なんて不安そうな顔で尋ねてくる。
 本当に……なんといったらいいのかこの子は……。
 絶対に一歳年上なんて信じないわ……。
「っていうか簾条……これって男女交えて話すことなのか? それとも、これ、何かのバツゲームとか……?」
 佐野が真面目な顔で訊いてきた。
 っていうか、なんで私に訊くのよ……。
「佐野、違うわよ。翠葉がそんなこと考えるわけがないじゃない。もっとも……私もこんな境遇は初めてよ」
 飛鳥が翠葉の額に手を伸ばし、「熱はないみたいだけど?」と海斗を見る。
 海斗は海斗で手にしていた携帯を見て、
「血圧も問題ないっぽい……。秋兄、これ改良して脳波とかも加えてくんないかな」
 と、頭を捻る。
「「そういう問題じゃないから」」
 思わず佐野と言葉がかぶりほっとする。
 まともな考えを持った人間がもうひとりいてくれて……。
 翠葉を除く四人は顔を見合わせ黙ったまま視線をめぐらせる。
 仕方ない、仕切るか……。