なんで血……?
 なんだこれ、すげー胃が痛い。
 そう思ったときには先ほどの咽こみとは全く異なる波が襲った。
 ゴホッ――。
 手に持っていた書類が血で真っ赤に染まった。
 ぐらり、と身体が傾く。
「秋斗様っっっ」
「秋斗さんっっっ」
 蔵元と若槻の声を聞きながら俺はその場に倒れた。