「あ~……リィ、背中合わせ希望」
 唯兄は俯いてそう口にした。
「うん……背中合わせにしよう」
 そう言って、私たちは昨日みたいに背中合わせにして体育座りをした。
 私は今にも破れそうなその紙をまるで国宝を扱うように開く。
 手紙は、"ユイへ"という文字から始まっていた。
 線の細い、繊細なお姉さんらしい字が綴る内容はなんとも言えないものだった。
 すごく、衝撃的だった――。