それでも、素直に「うん」と即答出来なかった。
何か月も我が身に宿した命。
顔を見ていなくたって、既に「私の子」で。
もしものことなんて考えたくなくて、ちょっと涙が出た。
「でも、赤ちゃんを産んであげたいかも…。」
・・・というのは、わがままみたいなもんで。
もしものことが起こった時、赤ちゃんを次に授かる可能性はあっても、私がいなくちゃ何にもならないのだから、そんなこと、分かっていたけれど。
だからその「もしも」ってことが起こらないように、祈った。
“自分を犠牲にしても、守ってあげたい存在。”
それは私にとっては初めての存在で。