でもそのお陰で、あの船の目の前に流されていた。
――あれっ……
――イルカなんて……
――確かあの時は居なかった……
でもそんな事はどうでもよかった。
――ま、結果オーライ。
私はチビに向かってウインクをした。
――えっ!?
――あっそう言う事……
チビはまだ夢の中だったのだ。
私の腕の中でスヤスヤ眠るチビ。
私は何故この記憶が無かったのかを肌で感じていた。
――何て逞しい。
私はチビを見ながら笑っていた。
でも本当は……
チビはどうやら気を失っていただけのようだった。
チビもやはりボートが怖かったのだろうか?
楽しい思い出。
だった。
お・ね・え・さんとの出逢い。
冒険。
それは、きっと楽しい事しか記憶して居なかったからなのだろう。
十年後の冒険に、出発させる為に……
神様がチビに魔法を掛けたのだ。
そう思った。
イヤ違う……
チビは眠たかっただけなのだろう。
何しろ、この私に突然起こされたのだから。
「よしよしお休み」
私はこの時、まるで母にも似た気持ちでチビを見詰めていた。
私が振り回し過ぎて、気絶したように眠るチビ。
暫くそのままにして置こうと思った。
――でも何故私は全部忘れていたのだろう。
――何故私は屋根裏部屋まで忘れていたのだろう?
不思議だった。
楽しい思い出だったと、何故今言えるのかと……
――あれっ……
――イルカなんて……
――確かあの時は居なかった……
でもそんな事はどうでもよかった。
――ま、結果オーライ。
私はチビに向かってウインクをした。
――えっ!?
――あっそう言う事……
チビはまだ夢の中だったのだ。
私の腕の中でスヤスヤ眠るチビ。
私は何故この記憶が無かったのかを肌で感じていた。
――何て逞しい。
私はチビを見ながら笑っていた。
でも本当は……
チビはどうやら気を失っていただけのようだった。
チビもやはりボートが怖かったのだろうか?
楽しい思い出。
だった。
お・ね・え・さんとの出逢い。
冒険。
それは、きっと楽しい事しか記憶して居なかったからなのだろう。
十年後の冒険に、出発させる為に……
神様がチビに魔法を掛けたのだ。
そう思った。
イヤ違う……
チビは眠たかっただけなのだろう。
何しろ、この私に突然起こされたのだから。
「よしよしお休み」
私はこの時、まるで母にも似た気持ちでチビを見詰めていた。
私が振り回し過ぎて、気絶したように眠るチビ。
暫くそのままにして置こうと思った。
――でも何故私は全部忘れていたのだろう。
――何故私は屋根裏部屋まで忘れていたのだろう?
不思議だった。
楽しい思い出だったと、何故今言えるのかと……


