ヴァンタン

又チビを揺さぶった。

チビはあのまま、屋根裏部屋のベッドの中で眠り続けていた。


「あれっおねえさん? さっきのは夢じゃ……?」

チビが言う。


そうだ……
確かに自分もそう言った。


――やはり、此処は十年前の……


――そうだ。そうだったんだ。


――これから二人? だけの冒険に出掛けるんだ!