ヴァンタン

チビはまだ寝ていた。
私は仕方なく、パパの元へ抱いて運んだ。


「頼もしいな」
パパは笑っていた。


「ん……? パパ?」

あれ程までに起きなかったチビがパパの笑い声で起きていた。


――えっ!?


――流石パパだ。
私はこの親子対面を望んでいた。

そう。
だから危険を承知で此処に来たのだった。