廊下で耳元でゆうきが笑いをこらえているのが分かる。

「ゆうきは私の後ろしゃなくて、遠藤さんの後ろでしょ。ほら、遠藤さん困ってるじゃない。」

ちょっと眉を下げて話すと困ってるように見えるのだ。

「あっ、名前えっと、ごめんね。」

遠藤さんも引っかかってるし。

「一条成信です、迷惑かけるかもしれないけれどよろしくね。」

ヤバい、笑顔決まった、いい感じ。

「やっとしゃべれたー、あたし遠藤瑠琉(エンドウ ルル)っていうの! るーって読んで!」

めちゃくちゃハイテンションじゃねぇか。

「るー? でいいの? よろしくね。私のことも成信でいいから。」