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「…っ…はやく…。」



「はぁはぁ。もう走れない…。」



ガチャガチャっと鎧の音を立てながら訳もわからず走っていた。


物音一つしない世界では鎧の擦れる音も不気味に聞こえる。




ここはどこなんだろう……

もうどれくらい走ったかな。


辺りは真昼のような真夜中のようななんとも言えない色をしている。



それに、うねうね奇妙に動く植物が生い茂っていた。