河内が語りだした。
おそらく、何か……感情を隠しているのだろう。
静かで、妙に淡々としている。
「気づいたら美鈴は倒れていて、命も失っていた。俺が首を絞めて殺害したようだった。
その後、小道具の中からロープを持ってきて、自殺のようにその場所を作り上げた。
その場は逃れたが、美鈴の夫とその友人達が俺を疑っているのを知った。
そのうちの一人が警察関係者だったからな。少々焦ったよ。
最初に接近してきたのは、伊藤優哉という男だった。ちょうど、水面下で政治の世界への話も出始めていた辺りで、俺へのダメージの大きさを狙ったのだろう。しかも、ヤツからは俺の残していた手紙の存在を知らされた。その時は、さすがに過去の自分を呪ったよ。
手紙を見せてもらい詳しく話をする、という表向きで……そこのレストランで待ち合わせをした。俺は手紙を奪って、口封じのため殺すつもりでいた。が、ヤツは手紙を持ってこなかった。
……とりあえず、睡眠薬を盛って殺害だけ決行した」
おそらく、何か……感情を隠しているのだろう。
静かで、妙に淡々としている。
「気づいたら美鈴は倒れていて、命も失っていた。俺が首を絞めて殺害したようだった。
その後、小道具の中からロープを持ってきて、自殺のようにその場所を作り上げた。
その場は逃れたが、美鈴の夫とその友人達が俺を疑っているのを知った。
そのうちの一人が警察関係者だったからな。少々焦ったよ。
最初に接近してきたのは、伊藤優哉という男だった。ちょうど、水面下で政治の世界への話も出始めていた辺りで、俺へのダメージの大きさを狙ったのだろう。しかも、ヤツからは俺の残していた手紙の存在を知らされた。その時は、さすがに過去の自分を呪ったよ。
手紙を見せてもらい詳しく話をする、という表向きで……そこのレストランで待ち合わせをした。俺は手紙を奪って、口封じのため殺すつもりでいた。が、ヤツは手紙を持ってこなかった。
……とりあえず、睡眠薬を盛って殺害だけ決行した」

