④
「美鈴のことは、自分の手にしたと本気で思っていた。
美葉ちゃんとミクリちゃんについては、お互いの芸能生活のためにそのまま<古亭路誠との子>として彼女が育てていくことにした。
美鈴が俺を愛していながら、その俺との間にできた子を別の男の子供として育てていく……それを考えただけで俺は優越感に浸ることができた。
ところが八年前のあの日、彼女の楽屋でとんでもないことを言われた。
<たとえ、二人があなたの子供だとしても、私にとっては旦那との子供達で間違いない。
私にはそれがこれ以上にない幸せだけど、あなたには一生こんな幸せを感じることができない>
一瞬、彼女が何を言っているのかわからなかった。
俺に対しての愛が、はっきりと否定された時だった」
「美鈴のことは、自分の手にしたと本気で思っていた。
美葉ちゃんとミクリちゃんについては、お互いの芸能生活のためにそのまま<古亭路誠との子>として彼女が育てていくことにした。
美鈴が俺を愛していながら、その俺との間にできた子を別の男の子供として育てていく……それを考えただけで俺は優越感に浸ることができた。
ところが八年前のあの日、彼女の楽屋でとんでもないことを言われた。
<たとえ、二人があなたの子供だとしても、私にとっては旦那との子供達で間違いない。
私にはそれがこれ以上にない幸せだけど、あなたには一生こんな幸せを感じることができない>
一瞬、彼女が何を言っているのかわからなかった。
俺に対しての愛が、はっきりと否定された時だった」

