シゲが驚いた表情で貴之を見ている。
「タカちゃん……なんでそれを」
「沢下さんに聞いたんです。シゲさんは、ある証拠品を無くして、そしてその責任を取って自ら警察を辞めたって。それが、ちょうどオヤジが亡くなったすぐ後だった。
シゲさんは、オヤジが殺されたっていう証拠を、ずっと守っててくれたんだろ?」
知らずに貴之の瞳に溜まっていた涙が、顔を上げたと同時に溢れ出した。
シゲの唇が、ゆっくりと動く。
「優哉の……タカちゃんのオヤジのあの事件は、あろうことか警察の手によってもみ消されようとしていた。上の人間のヤツと、そこの河内が手を組んだらしい。おそらく、多額の金が動いたんだろう」
「タカちゃん……なんでそれを」
「沢下さんに聞いたんです。シゲさんは、ある証拠品を無くして、そしてその責任を取って自ら警察を辞めたって。それが、ちょうどオヤジが亡くなったすぐ後だった。
シゲさんは、オヤジが殺されたっていう証拠を、ずっと守っててくれたんだろ?」
知らずに貴之の瞳に溜まっていた涙が、顔を上げたと同時に溢れ出した。
シゲの唇が、ゆっくりと動く。
「優哉の……タカちゃんのオヤジのあの事件は、あろうことか警察の手によってもみ消されようとしていた。上の人間のヤツと、そこの河内が手を組んだらしい。おそらく、多額の金が動いたんだろう」

