「……なるほど。あなたはまだ<警察ゴッコ>をやっていたのですか」

「質問に答えろ」

「……知っていますよ。ある方から娘さんの捜索依頼をされた時に、その方の家にいらっしゃった女性ですね」

「それだけじゃないだろう。お前は菅浦エリカの勤めていたキャバクラにちょこちょこ顔を出していたそうだな」

「プライベートなことを、こんな公の場で言われるとは……心外ですね」
 川村が、口の端にうっすらと笑みを浮かべる。

「その、菅浦エリカが殺されたのは、ニュースなどでお前も知っているだろう」

「ええ。若い女性が……残念ですね。一体犯人はどこにいるんでしょうね」

「それは、お前がよく知っているんじゃないのか」

 ククッと、川村が一際大きく笑った。

「どうやら、私がその犯人だとでも言いたそうですね」

「おお、よくわかったな」
 シゲが眉をひそめて笑う。