「なんか、不安になっちゃったよ。自分のしていることが、独りよがりの綺麗事なんじゃないかって。挙句の果てに、もともと関係ない尚樹くんや貴之くんまで巻き込んじゃって……」
ミクリが、亀のぬいぐるみに顔を埋める。
「あたしは本当のことを知りたいだけなのに。それを知ることが、こんなに大変なんて」
ぬいぐるみに声が吸収されて、よけいに弱々しく聞こえた。
「おれは、ミクリと美葉の為に役に立ちたいと思ってる。ただ、それだけだよ」
尚樹が、ミクリの髪を撫でる。
「それに、巻き込まれたなんて全然思ってないよ。むしろ、巻き込まれにいったって感じかな」
「それって、なんか違うの?」
「全然違うよ。おれの意思だよ。貴之も同じだと思うよ。あいつも美葉のことになると変わるから」
そっか……と、ミクリは少しだけ微笑み、また亀に顔を押し付けた。
ミクリが、亀のぬいぐるみに顔を埋める。
「あたしは本当のことを知りたいだけなのに。それを知ることが、こんなに大変なんて」
ぬいぐるみに声が吸収されて、よけいに弱々しく聞こえた。
「おれは、ミクリと美葉の為に役に立ちたいと思ってる。ただ、それだけだよ」
尚樹が、ミクリの髪を撫でる。
「それに、巻き込まれたなんて全然思ってないよ。むしろ、巻き込まれにいったって感じかな」
「それって、なんか違うの?」
「全然違うよ。おれの意思だよ。貴之も同じだと思うよ。あいつも美葉のことになると変わるから」
そっか……と、ミクリは少しだけ微笑み、また亀に顔を押し付けた。

