ミックス・コーヒー

「美葉のオヤジが、美葉を連れ戻すために雇った探偵って、川村だったんだな。これで、菅浦エリカと川村の接点がハッキリした……」

 貴之が自分自身、確認するように呟いた。

「ね、ちょっと待って。連れ戻すとかって何?」

 ミクリだけ、別の疑問で他の三人から取り残されていた。


「……ミクリ、ごめん。言い出せなくって」
 美葉のまっすぐな視線が、ミクリをしっかりと捕らえる。


 ミクリは、あらぬ予感に胸が押しつぶされそうだった。