「なんだと? それは、一体どういうことを意味するんだろうな」

「オレの想像ですけど、川村と菅浦エリカは金の為に何か手を組んでいたんじゃないですかね?」

 シゲは腕を組み「そうか……」と考え込んでいる。
「沢下。とりあえずなんにしろ、川村に話を聞く必要があるみたいだな」

「そうですね」
 沢下が頷く。



 美葉は、彼らの話を黙って聞いていた。

 その会話と自分の記憶の中で、一つ、引っかかり合っていることがあった。