ミックス・コーヒー

 ミクリは素早くプリンを手に取ると、急いでレジを済ませ、逃げるようにコンビニを出た。



 コンビニの横の細い道路に入り、一息つく。

 周りはコンビニの明かりのみで、ほぼ真っ暗だ。
 人通りもない。


 早く帰ろうと、足を踏み出そうとした時、突然全身に強く重みがのしかかった。

 後ろから、誰かに羽交い絞めにされている。

「……あ、あ! やぁっ!! んっ」

 ミクリは必死で悲鳴を上げようとしたが、口をふさがれてしまった。


「やべー、イカちゃんとヤれるよ」


 頭の上から声が聞こえた。

 さっきコンビニにいた男だ。


 ミクリの頭の中が、真っ白になった。