「そうか……君が、美葉ちゃんか。話はミクリちゃんから聞かせてもらったよ」
 河内が話し出す。

「話、ですか」
 美葉が眉を顰める。

「ああ……。君はまだ、ミクリちゃんから何も聞いていなかったのかな」

「ごめんなさい、河内さん。美葉には、河内さんから聞いてもらいたくって」

「いや、いいんだ。全ての責任は、私にある」


 河内は顔を少し、伏せた。
「これから話すことを、君は許してくれないだろう。ただ、どうしても伝えておかなければならない」

 
 美葉は、瞬きもろくにせず、河内をじっと見つめている。

 そして、河内がゆっくりと顔を上げる。



「君は……君達二人は……私の子供なんだ」