砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】

「もう、毬姫には逢わない方が良さそうだな」

 今すぐ目を覚まして、また怯えさせては可哀想だと、雅之は急いで部屋を出る。龍星はすぐに雅之を追った。

「心配には及ぶまいよ、雅之」

「何がだ?」

「忘れるように暗示をかけておいた」




「は?」




 しばし、呆然とする雅之は、直後

「それを先に言えよ、龍星。人が悪い」

 と、頭をかきながらも、安堵の息を吐いたのだった。