意識を手放した毬の身体を、龍星は慌てて抱き留めた。
暖かい身体を、そっと寝具の中へと抱き入れ、その身体を腕の中に抱き寄せて彼女が瞳を開くのを待った。
しばらくの後、毬は今目覚めたような顔で瞳を開く。
「おはよう、毬。
早起きだね」
ようやく白み始めた外の色を指し、龍星は優しく微笑んだ。
「なんだか、とってもだるいわ」
毬は不調を訴える。
龍星は誰にも見せたことのないような、甘い蜜をためたような瞳で包み込むように毬を見つめる。
「もうしばらく寝るといい」
「唇も、痛いの」
彼女に憑坐になったと気取(けど)られたくなかった龍星は、くすりと笑い毬の耳にことさら艶やかに紅くきらめく唇を寄せた。
「あんなに声を出していいっていうのに、唇を噛んで我慢するからだよ。
次はその素敵な声をもっとたくさん聞かせてくれるね?」
一瞬にして毬の耳まで朱に染まるのを見て、頬にそっと唇付ける。
「次に起きたときも必ず傍に居るから、心配せずにお休み」
そういうと、いつもするように優しく頭を撫でる。
うっとりと瞳を閉じた毬は、やがて心地よい睡魔に引きずられるように眠りに落ちた。
龍星も重くなった瞼をゆっくりと閉じる。
次に二人が目を覚ましたのは、もう、太陽がだいぶ高くなってからだった。
暖かい身体を、そっと寝具の中へと抱き入れ、その身体を腕の中に抱き寄せて彼女が瞳を開くのを待った。
しばらくの後、毬は今目覚めたような顔で瞳を開く。
「おはよう、毬。
早起きだね」
ようやく白み始めた外の色を指し、龍星は優しく微笑んだ。
「なんだか、とってもだるいわ」
毬は不調を訴える。
龍星は誰にも見せたことのないような、甘い蜜をためたような瞳で包み込むように毬を見つめる。
「もうしばらく寝るといい」
「唇も、痛いの」
彼女に憑坐になったと気取(けど)られたくなかった龍星は、くすりと笑い毬の耳にことさら艶やかに紅くきらめく唇を寄せた。
「あんなに声を出していいっていうのに、唇を噛んで我慢するからだよ。
次はその素敵な声をもっとたくさん聞かせてくれるね?」
一瞬にして毬の耳まで朱に染まるのを見て、頬にそっと唇付ける。
「次に起きたときも必ず傍に居るから、心配せずにお休み」
そういうと、いつもするように優しく頭を撫でる。
うっとりと瞳を閉じた毬は、やがて心地よい睡魔に引きずられるように眠りに落ちた。
龍星も重くなった瞼をゆっくりと閉じる。
次に二人が目を覚ましたのは、もう、太陽がだいぶ高くなってからだった。


