受身を取ることができなかった俺は、壁に激しく額を打ちつけた。

 血に染まった視界で女の子の無事を確認した。どうやら、怪我は免れたらしい。

 他の隊員もどうやら、かすり傷を負った程度らしいな。

「ッ――」

 窓を突き破り、進入してきた枝が俺の胸――肺の付近に突き刺さった。