親が亡くなったからといって、
夢乃の傷付いた心が
癒えるわけではない。


今はもう亡き人となった親は
自分に何もしてくれなかった。

もちろん、愛情さえ
与えてもらえなかった。


広い一軒家の家に独り。

これから一人で
過ごさなくてはならない。


あの辛い過去の
思い出がつまった家に。



それがどれだけ大変なことか…。