「猫なんてどこにいたのよ」 クスクス笑いながらそう尋ねる夢乃に、伽新羅はぽかんとあけていた口を閉じて焦ったように話しだした。 「い、いや、前安曇先生の自室で猫がいたの思い出して!もしかしたら教室にいるかもしれないって思って走ってたら、途中の木の上で震えてるの見つけて、下ろしてあげたら妙に懐かれちゃってさ!それで、この猫連れて夢乃のもとに戻ったんだよ!!」 伽新羅はどこで息継ぎしたのかわからないほどのスピードで話しだした。