「ああ、別にいつでもよかったのに」 夢乃はなんでこいつは自分の居場所がわかるんだ、と少し前にも感じた疑問をまた思いながら答えた。 「早く渡さないと忘れちゃいそうだったからさ」 苦笑気味にそう言う伽新羅に「ふーん」と返す夢乃。