何度も一人暮らしをしようと思った。 でも、出来なかった。 もしかしたら、明日になれば突然父がやさしくなってるかもしれない。 もしかしたら、母が家に帰ってくるかもしれない。 そんな思いが夢乃の中にずっとあった。 けれど、それは一生叶わない願いになってしまった。 生きる気力を失った。 けれど、死ぬ勇気もない。 ご飯を作っても体が拒否して、すぐに吐いてしまう。 また裏切られるのが怖くて、人と話すことが出来なくなった。