遊んで遊んでと言わんばかりの古びた幻想で飾った道、夢の帰路を抜けるとつめたいつめたい空気が僕を包み込んだ。
一層、今までよりも一層深い黒の場所に出る。
つめたく乾いた静かなところ。

『ここは…墓地、か?』

所々に不揃いの穴があいている。
壊れたスコップが散乱している。
歪な四角い石が並んでいる。
土の上におそらく淡い光を放っていただろう物が転がっている。
目線をあげると、背の高い影と上を向き両手を会わせる小さな影が見えた。
背の高い影が僕に気づく。

『君は…ここは君の来るような所ではない。』
『やはり、ここは墓場か。』
『合っているが…少し違う。』

背の高い影は落ちていたそれを拾い、僕の前で砕いてみせた。