君がいる

その場に後ろ向きこけた
俺。
こけたというより
倒れたの方が正しいだろう
「ごめんね 大丈夫?」
そう言ってぶつかった人が心配そうにしゃがみこむ。
「大丈夫…」
そういいかけた時だった。
「あっ!!」
2つの声が重なる。

1つは俺の。
もう1つはその人の声だ。
ぶつかった人は
この前下駄箱で話した
先輩だった。

向こうも俺の事を
覚えてるらしく
「下駄箱の野球部」
と言った。

大きな瞳が俺をみつめる。美人ってわけじゃないけど見つめられると
ドキドキする。

なんだよ…心臓が
うるさいな…

俺は高鳴る鼓動を
押さえるのに必死だった。
「ごめんね大丈夫?」
その人が心配そうに
俺を見る。

ショートカットの髪が
揺れた。

「大丈夫っすから」
目をそらしてしまう。

「本当にごめんね。
野球部だよね?名前は?」