…ではないみたいだ。


「ここは…?」
「やっと目覚めたか。」
「え?誰…?!」


見覚えのない古臭い家だった。
しかも私の後ろから、知らない
男の声がした。
ゆっくりと振り向く。


「…望?」


驚いた。ボロボロの
汚れた服を着て
こちらを見ている。


「望ではない。」
「え…。」


よく見たら、
望ではなかった。
ただ、望の顔に
よく似ている。


「俺は達宗だ。」
「た、たつむね?」