そして日曜日。
待ちに待っていた今日。
俺とマチさんは、緊張していた。
シズさんに会えば、ことの全てが
わかるかもしれないからだ。
帰る手掛かりもあるかもしれない。
しかし、もし本当にマチさんが
帰れることになったら、
俺は快く見送れるだろうか。
「こんにちは。」
「望くん、いらっしゃい。」
「望さん、こんにちは。」
俺は緊張しながらも、
玲奈の家にお邪魔した。
「まだシズさんは来ていないんですか?」
「まだみたい。もうすぐ来るわ。
お茶でも飲んで待っていて。」
「あ、すみません。」
用意されたお茶を飲んだ。
緊張して、味もよくわからない。
マチさんも同じく、緊張していた。
そして、家にインターホンが
響き渡った。
「あ、来たみたいだわ。」
おばさんは、玄関の方まで
迎えに行った。
俺とマチさんは、顔を見合わせる。


