俺は、マチさんのことを
もっと知りたいがために
二人で行動しようと思った。
悟も、玲奈と二人で行動
したいみたいだし、丁度
いい感じなのだ。
だから、先ほど玲奈と悟
とは別れて、マチさんと
観覧車に乗っている。
「望さん。今日は本当に
ありがとうございました。」
「え?ああ、いいんだよ。」
マチさんは、ニコニコ
微笑んで、俺を見つめた。
そんなに見つめられると、
俺の方が恥ずかしくなる。
「私の時代には、もちろん
こんな場所、ないですから
とても貴重な体験でした。」
「そうだよな。マチさんの時代は
それどころじゃなもんな…。」
「落ち込まないでください。望さん。
私は感謝しています。私を励ます
つもりで、今日は誘ってくださった
のですよね?」
見抜かれていた。そうだ。
本当は知らない世界で
戸惑うマチさんの心を少しでも
和らげようと思って、
今日はここへ連れてきたのだ。
「へへへ。ちょっと格好つけた
ことしちゃったかな。」
「望さんって、優しいんですね。」
「え?優しい?」
「こんな見ず知らずの私に
こんなに親切にしてくれるのは
望さんだけです。この世界に来て
出会ったのが、望さんで良かった…。」
随分と、嬉しいことを
言ってくれるマチさん。
なんだか、告白されている
気分になる。
いや、間違っても、そんなはずは
ないのだが。
「それに…望さんは
似ているんです。」
「え?誰に?」
「達宗さんです。あ…私の
想い人です。」
達宗さん…。その名前を
どこかで聞いた事がある。
そうだ。夢の中だ。
マチさんが、俺に向かって
「達宗さん!」と
叫んでいたのだ。
それにしても、俺と達宗さんは
そんなに似ているのだろうか。


