本当は、初めてマチさんに
出会ったときから、意識し始めて
いたのかもしれない。
日にちが経つにつれて、俺は
マチさんのことが、気になって
しょうがなかった。

だから玲奈の家に行き、
ちょくちょくマチさんに
会いに行った。


「あら、望くん。いらっしゃい。」
「あ、おばさん。こんにちは。」
「ゆっくりしていってね。
 玲奈なら、2階にいるわよ。」
「はい、おじゃまします。」


玲奈の家は、小さいころから
お邪魔しているので、見慣れている。


「マチさん…だっけ?」
「え?あ…はい。」
「あの子は、どこから来た子なの?
 玲奈に聞いても、よくわからないって
 答えるだけなのよ。」
「実は、俺もよくわからないんです。
 あの子は、迷子みたいです。」


それだけ言い残して、俺は
玲奈とマチさんがいる部屋に行く。


「よっ。」
「望。来たのね。」
「望さん、こんにちは。」


マチさんが、玲奈の家に
泊って、2日経つ。


「マチさん、こっちの生活には
 少し慣れた?」
「まだ二日しか経っていないので
 あんまり…わからないです。」
「だよなあ。」