セピア色の境界線




「タイムスリップって…
 時間旅行とか…そんな感じの
 話だったよな。」
「そうよ。だけど現実では、
 あるわけない話よ。」
「この女は、俺たちを馬鹿に
 しているのか?」


やはり、タイムスリップだなんて
誰も信じてくれない。
自分でも信じられないのだから。
しかし、今はどうにかしてでも
信じてもらうしかないのだ。


「馬鹿になんかしてないです!
 私も信じられないけど…
 三月十日に、マチさんが私の
 時代の世界に現れたんです!」
「三月十日…。それはマチが
 いなくなった日だ。あの空襲
 で逃げていたときに、突然
 マチは、姿を消したんだ。」


達宗さんが、ご丁寧に細かく
説明してくれた。