ピンポンーーー


恐る恐る、俺はインターホンを鳴らした。






「あっ。
はーい!」





ガチャ




「あ。」







テンション高めで出てきたのは、すっごい可愛い姿の美愛。


や、いつも可愛いけどっ。





まともに目を合わせられなくて、少し俯く。



「・・・はよ。」


照れくさいけど美愛が見たくて顔を上げると、
そこには頬を染めた満面の笑みがあった。



「おはよっ。」





「おはようございます!」


まるで二人を邪魔するように、
元気に挨拶したのは母さん。


本人なりに気は使ってるようだけど。


母さん、空気読めてる?




「あ、おはようございますっ。」

慌てて美愛の家族は挨拶をした。


あっ、俺も言わなきゃ。





「はじめまして。
美愛さんとお付き合いさせていただいてます。
広瀬明良です。」


美愛の家族は、ほう。と感心したような表情をして、『こちらこそ』と言った。


頬を少し赤くして、
驚いた表情を見せていた美愛はハッと我に帰り。

「佐々木美愛ですっ。
よろしくお願いします。」

と、一礼した。




−明良Version END−