キーンコーンカーンコーンーーー・・・


「起ー立、礼。」




やっと、大嫌いな英語が終わった。




「ふぃ〜、長かったぁ。」





「みーあっ!
トイレ行こ?」



大きく背伸びしてると、実が駆け寄ってきた。



「いーよ。」



席を立つと由佳里も、一緒に行く〜って言いながら走って来た。



最近仲良くなってきた私達。


香織とは普通に接してるけど、私的には気まずいな。



3人で話してたら、広のクラスを通りすぎた。





ついつい広を探してしまう私・・・。



・・・・・・あ。




そこには楽しそうに笑う広と女の子の姿。





よく見てみると、
香織が私の秘密をばらしてしまった人だった。



名前は、確か・・・加藤恵美(かとうえみ)。



広と同じテニス部。





広は男子のキャプテンで、加藤さんは女子のキャプテンらしい。




背は広より小さくて、
ショートカットの似合う可愛らしい子。






それに比べて私は・・・


広より背は高いし、


髪だって長くて邪魔くさいし。




なにより、可愛くない。




小さい頃からずっと、可愛いねぇ。なんて言われるけど、絶対お世辞だし・・・。




それくらい私でもわかる。


じゃなかったら彼氏出来てるでしょ、今頃。







・・・あ。



今、広の肩に触れた。





他のクラスの子と立ち話してる由佳里と実をよそに、




私は付き合ってもいないのに。


凄く、嫌な気持ちなった。