「うまかったー!」
ただのかき氷なのに本当に美味しそうに食べる。
私のレモン味のかき氷も、変わらない味のはずなのに、やたら美味しく感じた。
ごみ箱にカップを捨て、自然とその手はお互いの手に向かう。
それに気付いたのか、明良はこちらを向き、やんちゃに笑った。
これからも、ずっとこうしていような。
そう小さく呟いて、渡されたネックレスのチェーンには、かわいらしい花の指輪が通されていた。
明良?
これってなんかプロポーズみたいだよ?
涙をこらえる私に小さく尋ねる。
「返事は?」
もちろん
「お願いします。」
小さくガッツポーズを決めた明良に笑う。
これが真実になるのは、もう少し先のこと。
「ね、明良?」
「なんだよ。」
「大好き。」
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